木下尊惇

Takaatsu Kinoshita

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photo : 川村 悦生

 1963年愛知県蒲郡市生まれ。
 画家の父広唯の影響もあり、絵と仏像が大好きで、いつも仏像の絵ばかり描いている子どもだった。幼少より僧侶に憧れ、十歳のとき曹洞宗大本山永平寺で、在家の得度を受ける。

 小学校六年生のときにフォルクローレと出会い、来日アーティストたちの指導を受けながら、ケーナ、チャランゴ、ギターを学ぶ。高校在学中、蒲郡市内の小学生に民俗楽器の手ほどきして、チキティートスを結成、多数のメディアやイベントへ出演する。

 1980年、来日中のエルネスト・カブールと出会い、ボリビア渡航と自らのコンフント(ユニット)への参加を勧められる。高校卒業後ボリビアへ渡航。以後約十年間首都ラパスに暮らし、さまざまな生活体験を経験する。エルネスト・カブールやルイス・リコ、スルマ・ユガールなど、当地のトップアーティストとの共演で研鑽を重ね、86年5人の若手アーティストたちと新生『ルス・デル・アンデ』を結成、リーダーとなる。

 音楽活動とともに、ボリビア農村部の祭礼音楽の収集や、破棄されて行くSPレコードの保護、またアンデス各地の織物の収集をおこなった。

 実姉の急逝をきっかけに、活動拠点を徐々に日本に移し、日本各地での音楽活動と併せて、ボリビア文化を紹介する活動にも力を入れる。ルス・デル・アンデ、エルネスト・カブール、アレハンドロ・カマラ、タイピカラ、ノルテポトシなどの招聘、公演に尽力。

 ソロではアルバム6枚を発表(ディスコグラフィ参照)。91年E.カブールとともに、映画『橋のない川』の音楽を制作。NHK「美しき日本〜百の風景」でテーマ音楽を担当。「世界の名峰〜グレートサミッツ」に楽曲を提供する。「ボリビアを知るための73章」(明石書店)、「中南米の音楽」(東京堂出版)に執筆など、活動の分野は幅広い。

 現在、丹沢山麓の棚田で稲作を行なうほか、さまざまな手仕事を実践しながら、音楽本来の意義を考え、全国各地で音楽活動を続けている。

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